「時間ある人用」



きららレポート。
レポートってもんじゃないけどね。
脚色無くありのままに、
自分目線、自分の感じた事。


ぼくの順位は36番。
実は日記を記してるこの時まで
自分の順位を知らなかった。
レースの途中であまり大事なことでは
なくなったので。

メンバーはショシさん、シミズさん、
とぼく。
チームとはいえ実費レースなので
事前に「チーム」を意識するかしないか意思確認、結果、意識する方向で。

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こうゆうコース。
全て平坦でコース前半はズドンズドーン。後半はチョコチョコズドンチョコチョコ。
風の影響は大きいけど当日は
耐えれる範囲、奥側が若干向かい風。

スタートは最後尾、そのまま3周目にはいるまで最後尾を走る。
ショシさんは前方いわゆる「いつもの位置」、シミズさんは前方でヒラヒラ。

前3人程抜けていく、これをシミズさんがブリッジを試みて追走、それ見て急いで集団の先頭へ、集団の意思が無い内にシミズさんとの切り離しをする。

がシミズさんが伸びていかない。。
行って欲しいので作業を続ける。
先頭牽いて被されたらまた2人目3人目に割ってペース維持、あぁカッコ悪い…。

「チーム員が逃げてる間、集団を抑える」。ぼくが1番好きじゃない行為。
だってカッコ悪いじゃん、プロじゃないのに。
捕まえたい人達の邪魔をせず後ろで見守り、捕まったらまた攻撃をすればいい、というのがぼくの考え、潔くない?

ただ集団に意思を感じなかったので
その内に動いていく。

半周以上それが続いて集団からも
数人ローテを回し出したので、
ぼくが1番に諦める形で先頭で踏んで、
シミズさんを飲み込み、前の3人を吸収しにいく。

思ったよりも前に詰まらなくて
コース後半のコの字区間は潰す動きとしては難しさを感じた。
決まりやすいコースとは言えないけど
行かれると、行かれる。

それからアタックは頻繁に。
数人の注意人物を除いては集団が無駄に牽制に入らないように、この距離なら詰めて行こう、と思えるように。
ある程度牽くんだけど牽き切らないように走る、なぜならまだ前半だから。

その忍者走りもバレてしまうので
ぼくが一際逃げを作らないようにしてるっていうのが伝わり特定されていく。
だから賢い人はぼくがひとつ目の動きに反応し終えた後を狙ってふたつ目の動きで攻撃してくる。

カウンターアタック、というやつ。

ひとつ目の動きしかしない人達は
本命じゃない。なぜならずっと同じパターンでしか無いから。
決まらない時に決めようとするのは
「逃げ」を成功させた事があまりない人達だと思ってる。決める人は学習、対策が早い。
けど数名で脚が揃ったら油断できないので反応せざるを得ない。

予測しているとまだ反応できる、
…が当然キツい。
けどこのキツさを感じれるのは幸せ。
そう思えた、なぜなら報われる事を知ってるし信じているから。

アタック…吸収…アタック…吸収。
5人以上出走のチームは居るんだけど
敵チーム逃げてる時の集団追走に加わらない、なーぜー?
せめて1人来てよ。
そしてシミズさんはどこだよ!
もう回復してもいいでっしゃろ!
いや、とっくに回復してるはずだ!

アタック…吸収…アタック…吸収。
多勢チーム程嫌な動きでカッカしてくる、けど冷静に。
緩いメンバーの逃げには無理に追わず
自分の踏みやすい所で時間決めて。
一本牽きでやらせてもらう。
じゃないと脚が終わる。

強メンバー、注意人物の逃げには
なるべく早い段階で反応するように。
まだある余力を考えてあえてキレの悪いアタック追走で後ろが繋がりやすいように。
後ろを振り返った時に集団が繋がってるのを見れば大体皆踏むのをやめる。

これをしながら逃げたい人が次に考えるのは何か?、予測、2つ3つは思いつく。

1人の逃げだと落ちてくるという読みで
基本的には放置していたが、ブリッジ×ブリッジであっという間に3人4人となる場合がある、
まさにそうなりそうな動きが頻発。

メンバー次第でこの人が入ったら
さすがにダメっていう所で動く。
口から火が出るよ。

しんどい概念がもうすでに無い。
行くべきかそうじゃないかだけ。
そこまでやる価値があると思ってる。

後半、変わらずアタック…吸収。
そして中ボスだけでなくラスボスが
デカいのを放りこんでくる。
ラスボスは力だけでなく技術や覚悟も強いので皆が一息付きたいと心の底から思っているタイミングを知っている。

そこを壊すのは自分しかいないと
思っていた。
脚もなんとか動く、一応前半から節約したおかげ。けど脚は攣ってるよ。
難易度が上がってからが本番。
そう、ここからは何も譲れない。
ここの追走は全力で。
後ろが切れようと、とにかく自分が前に追いつくように。
巡航態勢に入られると厄介。
その前にスリップに入り込む。

脚がチギれそー。
けれど千切れられない。

後半、落車が起きる。
ぼくは前にいたから音だけ。
後ろに抜かれながら2人を探す。
シミズさんが来て、ショシさんが落車に巻き込まれたと。

ニュートラル復帰を祈るしかないので、
集団にくっつく。
遠目に立っているショシさんを確認できたので本コケでは無さそうだなと。
復帰の際は最後尾になるので、
前方に牽き戻す時のために集団の後ろで
1周過ごす。

シミズさんも横に一緒に、同じ考え?
けど牽き戻しに2人要らない…
前でアタック掛かってるからそこを抑えて欲しい…どっちの意図だ…
聞けば早かったがペースの上下で
上手く真横にいけない。
またぼくのいけない所だ。

とりあえずショシさんが確実に復帰するのを優先して後ろ待機、前で逃げが決まっていたら残り周使って捕まえるしかない。

そして復帰、え?流れ復帰してるぅー。
最後尾まで落ちてこなぃー。
(集団が縦のびでどこを最後尾とするか曖昧だったため)
取り越し苦労、急いでショシさんの位置まで行ってぼくを確認してもらうために
すぐ横をかわして更に前に上がった。

そこから数周、とにかく集団ゴールになるように動いて最終周に辿り着く。

筋肉が痛い、もう始まってる筋肉痛?
心肺高過ぎて喉が痛い、
吐き気、眩暈を覚えたが、
周りはスローに流れて見える。
アドレナリン。

コース後半に入る所、
ぼくのお尻を押してくる人、
もう1人しかいない。

そして動いてしまう脚。
危険回避&列車形成の位置へ移動。
リーダーチームが4〜5人列車を組み始める。
なのに団子状態、ここで再度位置どりで
細かな反応が鈍く、ぼくと一緒にショシさんの位置を下げてしまうなら早めに退
く事を選ぶしかなかった。

案の定ショシさんも勘が良く、
自分で身を守っていた。

レース前、唯一交わした話で
ここからの区間前に居て欲しい、と言われていたのにそれを全うできなかった。
悔しい。

ここでぼくのやる事はおしまい。
あとは祈るだけなんだけど、
何故だかドキドキしなかった。
信じてたから?

ぼくが最終コーナー抜ける手前、
ショシさんはスプリントしていた。
ペダル止めて見入る。。

先頭通過が見えた。

優勝。

気付いたらぼくは叫んでいた。
シミズさんから見たらそれは雄叫びだったそうな。
近くにいたシミズさんと握手。
そしてショシさんの元へ向かう途中、
涙が溢れてた。

それは止まらなくて、ショシさんの顔を見たら更に止まらなかった。

後付けだがこの日起きた事、
ずっとイメージをしてきて、
レース当日も集中していた。

ぼくは静かに燃えていて、
それを隠していた。
ぼくのチームのスプリンターが強い事を
示したかった。

ゴールスプリントを制する姿、
抱き合うシーン、
お春さんが温かく迎えてくれるシーン。
監督の喜び顔。

意外だったのはチームの人達、知り合いの人達がぼくの走りを労ってくれた事。
見てる人に伝わるぐらいには
まともに走れたのかなと自信になった。

いわゆる本番で成功させる力。
それは強くイメージを持つ事。
そしてまずは練習で具体化させる事。
練習目的のレースでもいい。
本番までにどれだけ準備できるか。
ぼくは練習で成功体験をなるべく作るようにしてきた。

すぐに反映されるほど甘くないと思っているが、気持ちは本気だった。

誰にも邪魔されたくない。
全て飲み込んでやる。

レース中はそんな感情が珍しく顔には
出ていた気がする。
だからかわからないが、ぼくの走り方に対して誰からも文句を言われる事はなかった。

Facebookでも記した通り
このエリートツアーというカテゴリで
いわゆる「チーム戦」カッコ良くないなと思ってます。

ぼくの走りも見る人見れば「ごっこ」なのかも。
プロ選手の仕事とかとは比べものに
なんないでしょう。

エリートツアーで今出来上がってるチームの動きを崩すための動きです。
その第一歩。


リスクは背負ってなんぼでしょ。
その背負う姿に醍醐味があってさ。

1人1人にドラマがあってさ。

ぼくは仲間に恵まれてます。
最大の敵でもあるために
ぼくは逃げ切り目指してショシさんの
スプリント阻止しますよ。

それぐらい張り合うチームの方が
面白いよね。